グリーンチャンピオン

グリーンチャンピオンレポート ミタニ建設工業株式会社

  • 業種:建設業
  • 従業員数:110 人
地域ぐるみのエコ活動でも知られるミタニ建設工業さん。経理部課長の近藤泰二さんがグリーンチャンピオンとなって、事務所のエコの推進に取り組んでいます。
「昼休みの消灯はグリーンチャンピオンの取り組み前から習慣化していますし、 空調も冷房時28度、暖房時20度に設定しています。しかし今年はあまりにも寒い日があって、さすがに20度設定では寒くて無理でした。
最近導入したオフィス機器は通常すべて省エネ運転になっています。パソコンのディスプレイオフも徐々に職場に浸透してきている手応えがありましたよ」

積極的に取り組みを周知

「以前から会社の体制として取り組んでいることですが、事務所内にデマンドを置いて、使用電力の平均値をなるべく下げようと呼びかけています。また、社内報やポスターでも積極的に周知して、皆で省エネに取り組んで行こうと呼びかけています。本社の事務所でできるエコの取り組みには限界がありますよね。本来ならもっと設備投資をして、最新のエコ機器を構えたいところですが、建設業界は景気が悪い時代ですからそういう訳にもいきません。だからこそ事務所で『できることは自分たちでやろう』という意識をもって取り組んでいます。」
「現在、屋上に蓄電機能のある太陽光パネルを設置する準備をしているところです。今回の太陽光蓄電装置をつけると、緊急時も2階と4階に一列の蛍光灯が使えるようになり、水をポンプで上にくみ上げることが可能になります。
これは万一の災害時に水洗便所が使えるので災害復旧用に利用できますし、普段はデマンド量を下げるための補助として使えます。災害時の水確保のために雨水タンクを設置し、井戸も掘っています。これらは飲料水にはなりませんが、トイレの水には使えるんですよ。
万が一の場合は、食料品も3日分は備蓄がありますので地元の人たちにも来てもらってここで過ごしてもらうことも可能です。その点は防災とエコはつながるのではないでしょうか」(近藤さん)
社内報やポスターなどで省エネへの取り組みを周知するミタニ建設工業

エコ活動の疑問点

「ゴミの分別についても徹底しています。裏紙を使って、使えなくなったら再生紙に利用するよう業者と提携して回収しています。本社でもゴミ分別をやりはじめてから、やはりゴミ自体が減りました。今まで、まとめて産廃業者に渡していましたが、「自分たちで分別することでゴミが減った」ことを改めて感じますね。」
「うちの会社では毎回エコ活動の一環として、月に5回ぐらい高知市の清掃に協力しています。ところがおかしなことに、一般の方がゴミを拾ってゴミステーションに持ちこむのは構わないのですが、会社で拾っている場合は産業廃棄物として捨てなきゃいけないんですよ。

私たちは持ち帰った外のゴミを産廃業者に引き取ってもらわなければならないため、数字だけを見ると「会社からのゴミが増えている」ことになるのです。活動自体が「ゴミを減らそう」とやっていることなのに、これではなんだか疑問を感じてしまいます……。

それでも地域の清掃、地球環境のためにやっていることではありますから、そういう点から見ればよいことなのだろうと割り切っていますが、仕組みとしてはよくわからない部分もありますね」

グリーンチャンピオンの意義

「今までとりとめなくやっていたエコ活動を、グリーンチャンピオンによって改めて意識の強化ができた気がします。うちの職場は前々からエコ意識が浸透していたので、エコについては「うん、わかっちゅうよ」というぐらいの感覚ですけれど、「使ってない電気は消してよ」とグリーンチャンピオンが旗を振って歩くことで、改めて節電などを再認識できる機会になりましたよ。
エコにもやはり、マンネリや慣れがあって、油断すると抜かったりする傾向もあるものですから(笑)。こういった取り組みを改めて周知すると、みんなが再び気を引き締めてエコに取り組めたのではないかなと思います。」
「削減率などの目標値を高く掲げられると事務所ではできることが少なく、すぐにお手上げになりますが、今回のグリーンチャンピオンの取り組み項目のようにシンプルだと「よっしゃ、これもやろうか!」と職員のモチベーションもあがります。今後は過去のデータで削減を図るばかりではなく、これからできるエコアクション、あるいはエコな設備を研究してみようという前向きな取り組みも欲しいですね」

未来へのエコの展望

「エコは意識の問題だと思うので、みんながエコに関心を持って思い描いていれば、割とこういった取り組みはいちいち説明しなくてもスムーズに行くのではないかと思いますね。エコは高知県の地域性を考えると、日本一を目指せるところでもあると思います。会社ぐるみ、地域ぐるみ、自治体ぐるみで高知県は日本一きれいな県だとアピールできれば、観光の相乗効果もあるんじゃないでしょうか。そういう仕組みづくりがうまいことできたらいいなぁと思います」
グリーンチャンピオン 近藤泰二さん
グリーンチャンピオン 経理部課長 近藤泰治さん
「家庭では自分の財布からお金を払うので節約しようと思いますよね。会社でもそのままの意識でいてくれたら、もっと節電できるんじゃないかなと思います。『どうせ会社が払う』という意識をもっとエコに向けられたらいいですね。自戒も込めてそんな風に思います(笑)」

会社情報

ミタニ建設工業株式会社
〒780-8086 高知市針木東町27番28号
TEL:088-844-2111 FAX:088-843-3411
http://www.mitaken.net/